続木 隆夫
酒は私にとって人生であり、 伴侶の様なものです。 約50年近く飽かさず飲み続けてまいりましたが、 古希を迎えそろそろ休肝日をつくらねば、 と迷っているところです。
30歳半ば頃でしたか、 仕事に忙殺される日々が続き、 ストレス解消をも含め夜な夜なビール漬けの生活をしていました。 そのうち何を食べても消化不良となり、 医者へ駆けつけた時にはかなりひどい慢性胃腸炎と診断されました。 私は以前から自然食に興味を持っていましたが 「胃弱の人には玄米食を」 を思い出し、 即日 「家には白米を置かない」 との憲法を発効、 あれから35年我が家は玄米一家となり、 家族一同すこぶる健康を維持しております。 これは 「ビールの禍転じて福となす」 でしょうか。 又飲物の温度にも敏感になり、 ビールだと10~14度、 酒は熱燗の40~45度が最も美味しく感じるところです。 行き付けの小料理屋では、 冷蔵庫のビールは必ず御燗して出してくれます。 しかしビールは前酒であって、 本番は小魚料理を突きながらの熱燗、 これに過ぎたるものはなし…ですね。
『酒なくして何が己の桜かな』