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2007年5月

歯科における再生医療  原瀬忠広

歯科における再生医療   原瀬忠広

私たちの体は、 200種におよぶ細胞から構成されている。
しかし、 そのルーツをたどると 「受精卵」 というたった一つの
細胞に行き着く。 受精卵には幹細胞が含まれ、 あらゆる細胞に
分化する多分化能をもち、 自己複製を繰り返す。
一方、 細胞研究においては、 「成人には、 受精卵にみられる
ような多分化能と自己複製能をあわせもつ細胞はほとんどない」
との見解がなかば常識となっていた。
例外は、 骨髄中に存在する造血幹細胞くらいしかなかった。
造血幹細胞は赤血球、 T細胞、 好中球などの8種もの血液細胞が、
分化することが、 広く知られてきた。
ところが、 最近になって、 脳や筋肉、 肝臓、 消化管、
皮膚上皮といったさまざまな部位に、 幹細胞 (ES細胞) と
よべるものがあることがわかってきた。
これは、 骨髄移植が白血病などの治療に功を奏するように、
病気や事故によって失われたさまざまな生体機能が、 幹細胞に
よって再生される可能性を示唆するものとなった。
幹細胞を用いた日本の基礎研究の中には、 臨床にかなり近づいて
いるものもある。
ターゲット臓器は、 すい臓、 歯、 脳、 骨髄などで、 いずれの
研究も、 欧米に遜色のないトップレベルを走っている。
 再生医療は致死的な疾患を治す前にQOL型の医療として実用化
されていくのではないかと考えている。
歯科の分野においても歯周病の制御やインプラントのために再生
医療を使えないか取り組んでいる。 インプラント (人工歯根)
を行う場合、 下顎部に比べ骨の量が少ない上顎部のほうがより
困難で、 その成功率は、 フィクスチャー (支柱) をどれだけ
の長さで埋めるかで左右され、 10㎜以上では失敗率は13%程度
になる。
フィクスチャーの周囲にある骨の量を増やすことができれば解決
につながってくる。 そこで骨を作って上顎洞に移植する方法が
米国で開発された。
これまでは自家骨移植が行われ、 患者自身の体から
腸骨などを採取して移植する方法がとられてきた。
しかし組織工学の進歩により幹細胞と足場となるマトリックスを
組み合わせてさまざまな形の骨を再生する方法が考え出された。
自家骨移植では1グラムの骨から1グラムの骨しかできないが、
再生医療では、 幹細胞を増殖させることで1グラムの細胞から
無尽蔵に骨ができる。 しかも、 腸骨採取のように体を傷つける
ことがない。
具体的には患者さんの上顎洞や腸骨から採取した骨髄液から
血清で細胞を増やす。
マトリックスにはβ-TCPというセラミックス材料を使い、
血小板から分離した成長因子を混ぜてできた培養骨を、
インプラントの周囲に移植する。 そうするとインプラントの
先端部を覆うように骨形成が促される。
培養骨とインプラントを一緒に埋め込んで骨にくっつくのか
という疑問がわくと思うが、 半年ほどかければ十分に骨が
再生され機能する。
今や安全で多くの人のQOL向上につながる再生医療の時代に
突入したといっても過言ではないであろう。

原瀬 忠広


じゃんけんぽん     今村タマキ

じゃんけんぽんってなあに? 
実はグループホームの名称なんです。
 ホームを設立してから5年目の春を迎えている。
名前の通り、 グー・チョキ・パーの3ユニットで構成
され、 1ユニットに9名います。
ホームとは、 基本的に家庭と病院の中間的立場である
為に、 より楽しい家庭的な生活を目指しています。
 しかし、 加齢化時代と医療制度の改革、 家族構成の
しくみなどに影響されてか、 入所者の内容も重度化され
つゝあります。
 しかし、 ケアマネ、 看護師、 ヘルパーなどのスタッ
フ達が協力し合って、 24時間体制のケアをしてくれて
おります。
 私も毎日顔を出す事にしていますが、 私よりずっと
年上の方ばかりなのに、 お母さんと呼ばれたり又、
お姉さんであったり、 そして、 社長の顔にもなったり
と、 バラエティに富んだ毎日です。
 老齢化は、 誰もが通る道でありますが、 人生の仕上げ
とも言える大切な時期を、 私に預けて下さっている訳で
すから、 病気や事故のない様にといつも気に掛けながら
無事を願って止みません。
 それではこゝで少しだけホームの中を覗いてみましょう。
グーユニットのAさんは、 車イスの生活です。 が、 体
も大きく見るからに肝っ玉母さんであったろうと想像され
ます。 昼と夕食の盛り付けなどを手伝ったり、 他の元気
な利用者さんにも声かけして食器拭きなども進んでされて
いる様です。 若手のスタッフが揃っているので、 パワー
を貰っているのかも知れません。
 次はチョキの出番です。 利用者の年令も64才~99才まで
と幅広く、 男性一人を含む9名です。 コーヒー好きの人、
お茶党の人いろいろですが、 リビングに集まって伊予柑
を分け合って食べたり童謡を合唱したり楽しい声が聞こえ
ます。 つい先日は伝言ゲームをして、 今晩はお寿司だっ
て…の言葉を伝言したら、 最後まで見事に伝わっていた
のでびっくりやら大笑いやらでした。
 最後はパーさん。 ユニット名はパーですが、 なかなか
しっかり屋さんばかりです。 夫婦の方も入所されており、
旦那様が養子なのでBさん、 Bさんと奥様を呼び大事に
されるので、 むこ取りはいゝな、 きっと若い時からお姫
様扱いされたに違いない…と若いスタッフ達の羨望の的で
もある様です。
 以上、 ホームの1コマを紹介しました。
しかし良い事ばかりではなく、 家庭の事情、 今迄生きて
きた生活の違い、 年令の相違、 体調不良など、 いろいろ
あって大変さもひとしおです。
 今は、 やっと軌道に乗った所なので、 これからが本当
の仕事だと、 頑張っている次第です。

今村タマキ


心がキレないためには    徳永昭夫

心がキレないためには

 最近の世情、 特に青少年の異常行動が気にかかります。
それもおとなしい若者が急にキレて凶暴な犯行に走るこ
とが多く報道されています。 折角、 豊かな時代になった
のに、 「衣食足って礼節を知る」 という哲学はもう通用
しないのでしょうか。
 さて、 今迄脳の働き、 その機序は神秘に満ちていまし
たが、 医学の進歩、 特にCT、 MRI等の画像解析により大
きく解明されました。 その上に生化学による脳内物質
(快に関係するドーパミン、 不安に関係するノルアドレ
ナリン、 セロトニン) についての知見も多く得られる様
になりました。 特にセロトニンが欠乏するとうつ病、
パニック障害、 摂食障害 (拒食症、 多食症等) にかか
るといいます。 セロトニンの中枢は脳の深い部分にあり、
セロトニン神経を通じて、 まるでオーケストラの指揮者
の様に、 リズムを以って全身を管理しています。
 又、 ゲームに熱中すると 「前頭前野」 という感情の
抑制、 管理をする部分に変調を来し、 無気力、 閉じこ
もり、 キレやすい傾向となり、 現実とバーチャルな世界
の区別がつかない 「ゲーム脳」 の状態になるとの事です。
 我々人類は発生以来、 大きい自然に育まれ、 太陽が昇
ると朝日を浴びて働き、 夜の訪れと共に休息するという
リズムの中で生きて来ました。 科学の進歩により、 夜型
の生活に慣れてリズムが失われて来た様に思います。
リズムを取り戻し、 セロトニン欠乏を回復する必要があ
ります。 うつ病に対しての薬の開発が進んでいますが手
近な方法として
 1) リズム運動、 例えば水泳、 ウォーキング、 ジョ
ギング、 気功術、 太極拳、 念佛唱和、 チューインガム
をかむ (アメリカの野球選手が試合中にも行っている様
に) 等の行為を少くとも15分~30分位、 毎日継続し、
それも真剣に意識して行うこと。
 2) 悪い生活習慣を正し、 疲労をさける。
(疲労物質によりセロトニンの効力が落ちるため)
 3) 太陽光を30分以内で浴びる。
 4) セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から
  作られるので、 これを多く含む大豆製品 (納豆など)
   バナナ、 チーズ等を炭水化物と共に食べること等が
   あります。
 暖衣飽食の時代の昨今、 簡単な様で継続するのは難し
いと思いますが、 困難に耐える克己心を養成することが
肝要かと考えています。

 参考:有田秀穂著 「セロトニン欠乏脳」 (生活人新書)

徳永 昭夫


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