中央小町の今昔物語
今村タマキ
この写真は、私が小学校2年生の頃(昭和28年)近くの河原に近所の人達(隣近所・家族総出)とお花見に出かけた時の写真です。母がご馳走を手塩にかけ、三重折詰に作ってくれ、その重箱を風呂敷に包み込み大事に現地まで自慢気に持ち運んだものです。
一の段の重箱には巻き寿司、二の段の重には芋の煮たもの、卵焼等々(全て自給自足)三の段の重には羊羹、醤油餅、りんまん饅頭等々(全て手作り)それは見事な三段重箱だったと記憶しております。
50年過ぎた今現在では悲しくも若いお母さん達はまな板も包丁も使わない出来合いものを食卓に並べている家族が多いようです。貧乏ながらにも大家族の中において食生活には満足させてくれた両親に感謝しております。
その反面、衣服においては年中姉からのお下がりばかりで始終一枚だったと……その反骨精神大勢とでも申しましょうか。今は微力ながらもアパレル業界の一員として頑張っております。