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表紙写真の解説

Hyoshi

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石手寺二王門

 石手寺は松山城の東方に位置し、四国霊場第51番札所として松山市民だけではなく、多くの遍路や観光客にも親しまれています。寺伝によると聖武天皇の神亀5年(728)の勅願により創建されたと伝えられています。中世の本堂、塔、門、鐘楼、鎮守社が揃って残る、珍しく貴重なお寺です。
 二王門は鎌倉後期の建築で、国宝に指定されています。少し難しい表現ですが「三間一戸の楼門」で、屋根は本瓦葺きの入母屋造です。現在一間というと、1.82mのことを差しますが、古建築では柱間の数のことを言います。正面から見て柱を数えると4本、すなわち柱間が三つあるので三間ということになります。その内両脇の二間には金剛力士立像安置され、中央の一間が通り抜けできるようになっている、これがすなわち「三間一戸」です。2階建で、1階には屋根が付かず回り縁を設ける形式が「楼門」です。
 屋根は軒の出も大きく、隅はきれいに反り上がっています。とても軽快な感じがしますし、全体のプロポ-ションもすばらしい限りです。昔から「大工と雀は軒で鳴く(泣く)」と言われますが、軒の出のバランス、綺麗に反らせるということについては苦労が多かったと思います。その分腕の見せ所だったかもしれませんね。
 一重の柱の頂部をつなぐ頭貫(かしらぬき)の中央には蟇股(かえるまた)が乗っています。これは肩がキュッと張り上部の厚み大きくなっていて、鎌倉期の特徴をよく備えた傑作との名声を博しています。

建築設計・監理,古建築調査・研究
花岡直樹建築事務所 一級建築士 花岡 直樹 氏



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