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No.447 小説「坊ちゃん」12景 その⑥

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先月号に小説の中の住田温泉こと道後温泉について書くべきであったかと思う。 何故なら坊ちゃんは団子を食べる前に温泉に入っているからである。 漱石は松山についてほとんど褒めなかった。 東京に比べすべてが田舎であり、 チマチマとしている。 人の心もその情景と同じように感じていたようだ。 ただ一つ漱石が褒めたのは道後温泉であった。 その道後温泉について以下のように表現している。 『おれはここへ来てから、 毎日住田の温泉へ行く事に極めている。 ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ。』 という訳で、 漱石は毎日のように道後温泉へ出かけた。 その頃漱石が道後温泉にいかに毎日通ったかは高浜虚子の書き残した文章の中に見える。 『私はしばしば漱石氏を訪問して一緒に道後の温泉にいったり、 俳句を作ったりした。』 『私が障子をあけて下をのぞくとそこに西洋手拭いをさげている漱石氏がたっていて、 また道後温泉に行かんかと言った。』 という具合で子規を通じて知り合った虚子を誘い毎日のように道後温泉へ出かけている。 そのお褒めにあずかった道後温泉本館がいつ現在のような形に完成したのかを調べてみると、 道後湯之町議会が本館はじめ全建物の改築を決議したのが明治24年であり、 27年に落成している。 すなわち漱石が松山へ来る一年前のことであった。

山本 力雄



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