松山中央ライオンズクラブ
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NO.450 小説「坊ちゃん」12景 その⑨

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『君釣りに行きませんかと赤シャツがおれに聞いた。』
このことが切っ掛けで坊ちゃんは赤シャツ、 野だいこ
と高浜沖のターナー島こと四十島の近くへ小舟で釣りに
出掛ける。
竿なしで直接手で当たりを取る釣り方。 鯛が狙いと
書いている。
釣り糸の先に錘が一個あるだけとある。
現在のゴング釣りに近い仕掛けではないか。
もっとも釣れたのはゴルキという魚である。ゴルキとは
ベラ科の魚、 いわゆる松山近辺でいうギゾのことでは
なかろうか。 漱石は一匹釣って嫌になり、 船の中で
横になった。 空を眺める。 青空が美しかった。
赤シャツと野だいこが噂話を始める。 その話の中で
出てきたのがマドンナであり、 ターナーである。
マドンナとは聖母マリアのことであり、 ターナーとは
17世紀から18世紀ころイギリスで活躍した風景画家のこ
とである。 それでは魚の名前であるゴルキとはなにか。
社会主義リアリズムの基礎をつくり、 ソビエト文学
発展の大道を切り開いたロシアの文学者ゴーリキーの
ことであるという。
ところでターナー島は平成3年の19号台風で高波を
被り松が枯れ禿山となった。 この禿頭の島に松を植え
毎日水を運び、 自費でもとの姿にした人がいた。
小学校教員北岡杉雄氏。 その苦労は筆舌に尽くしが
たい。 しかも奉仕である。 彼を紹介する資料を読んで、
奉仕の精神を学んだ。
「受けて忘れず、 与えて思わず。」

山本 力雄



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