松山中央ライオンズクラブ
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童謡シリーズ⑤  「ちいさい秋みつけた」

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 この曲は昭和30年のNHK放送記念祭で発表されました。
 サトウハチローは 「流行歌を作る人は何千人もいる。
でも子供達の歌を本当に打ち込んで作る人は何人もいない」
と他の仕事に断わりを入れて作詞に取りかかったといいます。
 東京都文京区の自宅部屋で、 いつもの様に布団に腹這いに
なり枕の上のノートに向かっていた時、 ふと顔を上げると窓
の外でハゼの葉が見事に紅葉しているのを見つけます。
 たそがれ時の静けさを破りモズがけたたましく鳴くのを聞き、
はらはら落ちる赤い小さな葉を見て、 次第に心が澄んでゆく
のを彼は感じていたのでしょう。
 耳に感じる秋, 肌に感じる秋、 目に映る秋、 それも最初
はぼんやりと、 次第にはっきりとしてくる秋の気配。
 実に見事に 「ちいさい秋」 が歌われています。
 完成当時、 歌っていたのは十三歳の少女・伴久美子、
 しかし、 この歌は一回きりの放送だけでレコード化される
までには7年を要しました。 彼女はすでに引退していたため、
ボニー・ジャックスがレコード化し、 その年の日本レコード
大賞童謡賞に輝いています。
 文京区のサトウハチロー邸跡、 人手に渡った敷地は駐車場
に変わりましたが、 歌詞の三番にある 「はぜの葉あかくて
入日色」 と歌われたハゼの木だけは、 今も健在だそうです。
 様々な人生模様を見つめてきた老木は、 変わらず赤く色付
いて、 今年も静かに行く秋を惜しんでゆくことでしょう。

                      二宮 一朗



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