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童謡シリーズ⑧  「たき火」

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「たき火」を作詞した巽聖歌は、北原白秋の弟子で
あり、昭和5年頃から約13年間、現在の東京都
中野区上高田4丁目に家を借り、近くをよく
散歩していたそうで「たき火」の詞は、その
散歩中に出来たといわれており、このことからも
当時の東京がいかにのどかだったかが伝わってこよう。
 さて、作曲家の渡辺茂に日本放送出版協会(NHK
出版協会)から「NHKの放送テキスト『ラジオ小国民』
十二月号で発表したい詞があるので、それに曲をつけて
欲しい」という依頼が舞い込んだのは昭和16年(1941年)
9月のことだった。
 こうして、出来上がった童謡「たき火」は太平洋戦争
勃発、すなわち真珠湾攻撃の翌日である昭和16年12月9
日から放送された。しかし、放送されるや否や「たき火
は敵の攻撃目標になりやすい」とか「落ち葉でもお風呂
も焚ける大切な資源なのだから、たき火にしてしまうの
はもったいない」といったクレームを軍当局から受け、
3日間の放送予定が2日間で中止となり、3日目には、
戦時番組になってしまったという。
 その後、暫く沈黙を守っていた「たき火」だが、昭和
24年(1949年)にスタートしたNHKラジオ「歌のおば
さん」で再び放送されると、大ヒットとなった。教科書
にも載った。すると、今度は、消防庁からクレームが入
った。それは教科書に描かれていた挿絵についてで、
「子供だけで行うたき火は危険」というものだった。
 以降教科書の挿絵には、火消し用の水が入ったバケツ
と、管理者である大人の姿が描かれるようになったという。

二宮 一朗



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