この一冊
秋山 義勲
致知出版社
『致 知』
私のおすすめの本は、「致知」という本です。この本を読むきっか けは、10年以上前に新田高校の教員であり硬式野球部の監督であった弟から紹介されて読むようになりました。ちなみに弟は、今年の甲子園でも活躍した広島の如水館高校の野球部監督迫田穆成さんから、「秋山君も人を導く指導者なんだからこの本で勉強するといいよ」とすすめられたそうです。
この本は、人間学を学ぶ月刊誌と題していますがまさにそのとおりで、人が人に成るための学びには2つがあるといわれます。1つは時代に即した知識や技能を得る「時務学」、もう1つが「人間学」です。時務学が「末学」と呼ばれるのに対し、人間学は「本学」と呼ばれます。
人間学で人としての徳性を養うから時務学で得た技能も知識も生かすことができるのです。徳を学ばない人がいくら知識、技能を勉強しても正しく用いることができません。
思いやり、愛情、困難に立ち向かう勇気、謙譲の心、礼節……、これら徳性に含まれる性質は、人間が生まれつき持っているものですが、磨き続けなければ埋もれたままになってしまいます。
人間が本来持っているよきものを輝かせるために、この「致知」を愛読してみませんか。
9月の巻頭には、ウシオ電機会長の牛尾治朗さんの言葉で「天を恨まず、苦に耐え、明日に向かって働く」とあり、考えさせられる言葉が紙面に書きつくされています。
あなたが、急いで読むのもよし、ゆっくり読むのもよし。ご自分のペースで是非ともお読みください。