山田 哲
先日ワサビが食べられない若者が増えたせいで、にぎり寿司すべてを“サビ抜き”にしている回転寿司屋がテレビで取り上げられていました。大人が好む食べものでも子供が食べるのを嫌がったら親が無理に食べさせようとはしないで、子供用の味付けの食べ物ばかり食べさせて、いろいろな“味の旨み”を覚える事なく成長してしまい、ワサビがただの刺激としてしか感じなく、結果食べられなくなったのだということでした。また、エレベーターが故障していたら大人は階段を探しに行くが、子供は誰かが故障を直してくれるまでエレベーターの前でじっと待っている。困った事が起きても親がすべて解決するせいで自らトラブルを解決できない子供が多くなったという話を聞いた事があります。
この近年親や大人が子供の都合に合わせて甘やかし過保護な子育てが普通になってしまい、その結果わがままで、自己中心的でなお且つ怒られ慣れてないためすぐギブアップしてしまうか逆切れしてしまう弱い人間が多く育ってしまっているような気がします。
自分の子供の頃のことを思い出すと、昔はテレビのチャンネル権は親にあり、時代劇やニュース解説などの自分は見たくない番組でも嫌々見ながら自然に大人の常識が身についてきたように思います。
子供に優しくて都合の良い家庭や社会は、必ずしも子供の為になる家庭や社会ではないように特に最近思うようになりました。
山田 哲